またNintendo Switchの記事です。blogを立ち上げた理由が任天堂とか、ゲームについて考えていることをまとめる為だったから、仕方ないね。
性能真っ向勝負の他のハードと違って、最近の任天堂のハードはいろんな機能がついていて、そこで他と差別化している。
DSだと2画面やすれ違い通信、WiiだとWiiリモコン、3DSは3D、WiiUはGamePad。その中でもハードが売れる鍵になった機能もあるし、あまり使われなかった機能もある。
ただ、やはりそういう機能を生かしたソフトの人気によりハードが売れるきっかけができることは多い。2画面の脳トレ、すれ違い通信のDQIX、センサーを利用したWii Sports。PSPのモンハンなんかもこれに入るかもしれない。
では、Nintendo Switchで鍵になる機能はどれか、HD振動やモーションIRカメラとか、いろいろ詰まっているJoy-conは確かにすごい。
ただ、Nintendo Switchの鍵になるのはJoy-conが2つ付いている携帯機であることだと思う。
何を言ってるんだ。そんなのは当たり前だろう。驚くべきところでもなんでもないと思われるかもしれないけど、これまでと比較すればわかる。
これまでの据置機だと複数人で遊ぶためには人数分のコントローラーが必要だった。2人なら2個、3人なら3個、4人なら4個、、、とかとか。
コントローラーも高くて、最近のだと5000円オーバーは普通。この値段だと複数のコントローラーを家に揃えるのは難しい。
事前に他の家から持ってきてもらう手もあるけれど、どーしたってハードルは高い。
Nintendo SwitchだとJoy-conは2つ付いているから、2人では常に遊べる。
では、3人以上の人数で遊びたいときはどうするか。集まった他の人のNintendo Switchを使えばいい。Joy-conは2つあるから用意できたNintendo Switchの倍の数のコントローラーがすぐに用意できる。2台なら4個、3台なら6個、4台なら8個といった具合。
据置機だとコントローラーだけを持ってこなければならずに不便だが、Nintendo Switchは携帯機でもあるから持ち歩いている可能性が高く不便はない。
これによりいままで高かったパーティゲームのハードルがぐんと下がることになる。極端な話、ある程度ゲームが好きな人の集まりであれば、集まった段階ですぐに8人対戦のゲームが可能になる。
この違いは大きい。もちろん人数を集めるという最大の課題は残り続けるが、何かのきっかけで人数を集めることができれば、すぐにゲームを開始することができるのだ。
なおかつNintendo Switchはテーブルモードでも遊べるから、場所も選ばない。いつでもどこでも気が向いたときに多人数で遊べる。
すでに携帯機で似たような現象は起こっているという人もいるかもしれない。確かに携帯機を持っている人が集まれば似たような状況を再現することは容易だ。
ただ、携帯機は全員分のハードを準備しないといけないという最大の欠点がある。
Nintendo Switchならハードを持っていないゲームにあまり興味がない人でもすぐにゲームに参加することができる。なぜなら他の人のJoy-conをおすそわけしてもらえばいいからだ。
多人数でゲームができるとだけ書くとこれまでと何ら変わらなく感じるが、ここまで書くとどれだけ革新的かがわかるんじゃないだろうか。
Joy-conが2つ付いていることで、回りを巻き込み、TVゲームを遊んだことのない人にゲームを遊んでもらう。その人がゲームをプレイするようになれば、ゲーム人口の拡大に繋がる。
こう考えると、任天堂がずっと考えてきたゲーム人口の拡大という思想をハードに結実させたのがNintendo Switchと捉えることができるかもしれない。
この流れでNintendo Switchを見ると、そういう大人数で遊べるソフトが意外と出てきていないのが残念にも思える。ロンチのスーパーボンバーマンRとマリオカート8デラックスくらいか。
もちろん任天堂は大人数向けゲームを準備しているだろうけれど、サードパーティがここの売りに気付いていれば、サードパーティのソフトから人気が出てくる可能性もある。
未来なんて何がどうなるかはわからないけれど、まったく捻りがなくて、これまでの資産も活用できる大人数向けゲームはNintendo Switchの意外なヒット作品として出てくるかもしれない。