M-1グランプリ2018を観たよ

 今年もM-1が終わりました。今年は用事があって、当日に見れないかと思ったんですが何とか早めに終わって、ネタバレを見ることなく追っかけ視聴で視聴しました。いやぁ、面白かった。

 途中までどうなることかと思いましたが、最終的には大満足。最終決戦の3組に文句がある人はあまりいないんじゃないでしょうか。

 

 優勝は霜降り明星。実力のあるコンビと聞いていたものの、ネタを見たことはあまりなく。R-1で初のコンビでファイナル進出で勢いに乗っていたところで、そのままM-1で優勝するとはなぁ。

 若さにあふれて勢いがあるネタで、あそこで貯まっていた空気の爆弾が弾けたように感じたし、終わった後に拍手してしまった。

 霜降り明星の勝因は出番順とかもあるけれど、ネタの早い段階から笑かせに来ていたところじゃないかと思う。出てきて、ネタの一拍目から笑かせようとしてたし、そこから笑いの流れを止めることなく4分間を終えることが出来た。その辺りがゆにばーすとかとの差だったんじゃないかなぁ。

 

 和牛はなぁ。面白いのは知ってる。みんな知ってる。誰しもわかってる。だからこそ、それ以上を求められるのがつらいよなぁ。

 ネタも技術も匠の域だし、他よりも確実に頭一つ二つ抜けてる。今年もネタを見れて嬉しいし、毎年新しいものを出してくるのはすごいとも思う。

 ただ、コンテストだと、新しいものがよく見えるし、面白いとわかってるコンビは自然とハードルが高くなるんだよなぁ。報われて欲しいが、ハードルが高くなりすぎてるだけに、M-1だと難しいだろうなぁ。

 

 ジャルジャルは去年に引き続きのネタ。去年の松本さんのコメントから受け入れられやすい雰囲気はあったものの、どうしても2本目が弱かったのが致命的。

 1本目は面白かったねぇ。去年である程度手の内が見えていても、ちゃんと面白いものを作ってくるのは流石。あとは出番順と2本目だったんだろうなぁ。

 

 トム・ブラウン。明らかに今年の色物枠。王道しゃべくり漫才のミキの後という出番順にも恵まれ、最終決戦には届かなかったものの、見事爆発。

 なんやあのネタとしか言いようがない。ネタの詳細まで思い出せるけど、何がなんだかわからない。けど、笑える。

 2本目のネタのネタばらしをしたのは正解だっただろうなぁ。あれで2本目のネタを見たいと思った人は多いだろうし、どこかの番組に呼ばれるでしょう。

 

 敗者復活戦はミキ。こちらは映像を見たわけではないし、ミキは実力的には納得なのだけど、プラスマイナスがラストイヤーだったので上がって欲しかったなぁと思った。こればっかりはいろんな要素が絡むんで仕方ないけど。

 ただなぁ、復活してから毎年思うけど、敗者復活戦のシステムは昔のM-1の形式に戻して欲しい。視聴者投票だと、どうしてもネタ順が後のコンビとか、知名度のあるコンビが有利になって、ジャイアントキリングが起こりにくい気がする。

 投票する人も全員が全部のコンビを見ているとは限らないからなぁ。現地で観ている人の投票のがフェアでしょう。

 

 そんなところかなぁ。すべてのコンビの感想は勘弁してください。ネタ順が重要だとも思うし、今回は最後の方で弾けたわけだけど、去年みたく中盤で弾ける可能性もあるし、運だよなぁ。

 審査員の選考も、何組か特定の審査員が突出した点数をつけてどうなるかと思ったけど、最終的にはいい具合に収まった気がする。最初にも書いたけど、この3組が残るのは納得感が高い。

 いやぁ、本当に今回もいい大会でした。霜降り明星はおめでとう。若いし、活躍に期待します。来年のM-1も楽しみだー。

過去の因縁(ゲンロン、FFXV)と未来への期待(PS5)についての雑談_20181116

 今年のTHE GAME OF THE YEARのノミネート作品が発表されました*1

Game of the Year
アサシン クリード オデッセイ
・Celeste
・ゴッド・オブ・ウォー
・Marvel’s Spider-Man
モンスターハンター:ワールド
Red Dead Redemption 2

 あれー、任天堂のソフトがぜんぜん候補に選ばれてないぞー、ゲームオブザイヤーを選ぶメディア関係者は任天堂信者が多いんじゃなかったのかなー*2

 有名な哲学者の東浩紀さんがゲンロン四天王に選んだ黒瀬さんが、ゲームオブザイヤーを選ぶメディア関係者は任天堂信者でいっぱいだと書いてたから、候補作も任天堂作品でいっぱいなんじゃないかと思ったのになー。

 まさか東浩紀さんが可愛がっているゲンロン四天王の黒瀬さんが適当なことを言ったとか、根も葉もないことを検証をすること無しにゲンロンが本に載せたなんてことはないと思うんだけどなー、どーしてだろー、不思議だなー。

 冗談はさておき。Game of the Yearのノミネート作品はどれもプレイしたことはないのですが、並み居るAAA超大作の中にインディー2DアクションのCelesteが入っているのが印象的。かなり評価が高いようなのですが、こういう作品もちゃんと評価されるのは素晴らしい。

 日本人としてはモンハンに頑張って欲しいですが、上半期の作品なので難しいかな。評判とかから考えるとMarvel’s Spider-Manになりそう。Red Dead Redemption 2も評価が高いみたいだけど賛否両論らしいしなぁ。結果はどーなりますやら。

 ゲンロンには本気でムカついてるので、このネタは覚えてたら来年もやります。

 

 「『ファイナルファンタジー15』現在制作中のDLC4本のうち3本が開発中止、ディレクターである田畑端氏は退社」*3だそうで。

 FFXVが発売まで漕ぎ着けた功労者を退職させてどうすんだろうなぁ。これでFFXVIが遠のいたというか、FFのナンバリングも終わりなんじゃないの。

 そもそも私はFFXVDLCを止めるべきと書いていたけれど、それはFFXVと同じチームが新作をつくる前提があってこそなのよ。それを中途半端にDLCのGOサインを出しておいて、中止と解散と退職とか阿呆ちゃうか。

 別の大規模高品質ゲームとか書いてるけど、いまのスクエニにそんなのを出せるのか。出せないのを何とか出せるところまで漕ぎ着けたのが田畑氏なんじゃないの。

 大幅な赤字が出たから責任云々はわかるよ。でもそれって先行投資じゃん。しかもFFXVは泥沼のドロドロだったのを何とかまとめ上げたものなわけじゃない。褒められこそすれ、責任をとらされる理由はないんじゃないかね。

 田畑氏もビックマウスでいろいろ問題あったのは認めるけど、それでもちゃんと完成させて800万本売ったわけじゃない。DLCが売れなかったからとかかもしれんが、開発側が不満足な作品のDLCをやりたいというのは当たり前で、そこで採算の判断をつけるのが経営側の仕事でしょうよ。

 そもそも作品の内容とゲームの評判をちゃんと把握してれば、ストーリーDLCを追加したところでどんな売上になるかの予想はつくはず。ついた上でGOサインを出して、なんで途中で止めさせるんだよ。つかないなら無能だし、その判子を押した人が辞めるべき。

 FFXVのチームが責任をとらされるんならさ、FFXIIIから延々と企画を泥沼に追い込んだ人たちも責任をとらされるんだよね? 状況をわかっててFFXVDLCにGOサインを出した人たちも責任をとるんだよね?

 FFXVの感想で「スクエニの上層部が無能であり続けた報いを一身に受けている作品」と書いたけど、スクエニ上層部の無能という病気はまだ治ってなかったらしい、

 FFXVの感想では割とボロカスに書いたところもあるけど、可能性を感じてたことも事実なのよ。4人で旅するオープンワールドのまともなやつをマジでやりたかった。それをFFXVIに期待してたのになぁ。そんなゲームも金輪際遊べそうにないか、そうかぁ。マジで残念。

 FFXVを終わらせ、田畑氏に責任をとらせて、いまのスクエニに何が出せるのか、疑問符でしか無いわけですが、果たしてちゃんと作品を出せるんかね。800万本くらいは売れる作品を乱発出来るんだよね。あー、楽しみだー。

 FFXVIはスマホのガチャゲーにした方がいいんじゃないかとすら思う。FFXIIIからこっちのあれこれを見てるともうFFはダメでしょう。まともに作品をつくれる人はいないよ。あきらめましょう。

 

  SONYが来年のE3 2019への参加を見送ることを発表したようです*4

 おそらく来年の年末とかにPS5を発売する為の措置だと思うのですが、まさか参加見送りまでするとは思わなかった。もちろんプレスカンファレンスも中止。

 E3に参加すれば何らかの新作ソフトを発表せざるを得ないけど、下手に発表するとPS5を発表の際に出せるソフトの数が減るジレンマがあるみたいなことなんだろうなー。いま発表されてるソフトの何本かがマルチか、PS5専用なんて話もありそうだ。

 さすがに来年だけで、再来年以降は戻ってくるでしょう。ゲーム市場でPS4の勢いが強いのは確かだけど、E3を無視して自力で展開できる程ではないし、PS5でいまの勢いを維持できるかは未知数だし、ここで調子に乗ってこれからは自社イベントでやります(ドヤァ とかすると失敗しそう。

 ただ、これで困るサードパーティは割とありそう。まだまだPS4の勢いが残る中で、ソフトはまだまだ出てくるだろうし、SONYのカンファレンスは重要な作品発表の場だっただろうし、その分、Microsoftの比重が強まるかもだが、まぁ、もともと数でいえばここ数年は圧倒的にMicrosoftのが発表作品数が多かったからなぁ(但し、ほぼマルチ

 しかし国内が復活やぁと言われて、次の流れも来てないうちにPS5が発売って、大丈夫なんかなー。PS5でも発売から国産大作がそれなりに揃うまでに2、3年は待つ羽目になりそう。

 PS5の発売は来年の年末で確定でいいんじゃないかな。但し、日本は再来年の春頃だろうけど。発表は来年の夏、9月頃と予想。根拠は無い。8月〜10月の何処かなのは確実でしょう。Nintendo Switchは東京でお披露目会をしたけど、PS5も………は無いだろうなぁ。SONYというか、SIEはすでに日本の会社じゃないしなぁ。

 追記(2019/4/17):PS5の発売は2019年の年末じゃありませんでした。 http://tekitougame222.hatenablog.com/entry/2019/04/17/000242

 前に予想もしたけど、何が出てくるかは楽しみ。同時にPS VRの何かの発表もありそう。PS5。なーにが出てくるか、期待して待ちましょう。

 

追加(12/11):タイトルを変更しました。しつこい感じだったので、さっぱりした感じになりました。

ソロプレイヤーにスマブラSPはオススメできるのかを考えてみる

 先日、発売前最後のスマブラダイレクトが配信されました。

 これでスマブラSPの内容はすべて紹介され、あとは発売を待つばかり。そこで何かスマブラに関する記事を書きたいなーと思ったので、ソロプレイヤーにスマブラSPはオススメ出来るのかを書いてみます。

 そもそも私はDX以降のスマブラはすべて遊んでいるのですが、もっぱらソロプレイ専門。たくさんの人が集まってわいわい遊ぶスマブラの王道の遊びは他の人が語ると思うので、私は1人でどれだけ楽しめるかを書いてみたいと思います。

 

この記事は投稿日現在に得られた情報を元に推測含みで書いておりますので、廃止と書いたものが実装されてるなど、実際に発売される作品では異なっている可能性があります。ご了承ください。

 

 ソロプレイヤーからみたスマブラSPの最大のポイントは、遊びの内容が大乱闘とその派生だけになったということだと思います。

 アドベンチャーモード、亜空の使者フィールドスマッシュと続いてきた横スクロールアクションの遊びは今回廃止に。ターゲットを狙え、ホームランコンテスト、イベント戦も廃止の模様*1

 大乱闘の派生である100人組み手と情け無用組み手は残ったものの、15分組み手などは廃止。

 シンプルは勝ち上がり乱闘に名を変えて登場。Nintendo Liveで紹介されたが、今までのシンプルのようなただの連戦と違って、多少ひねったアレンジがされてる。

 オールスターは形式を大きく変え、オールスター組み手に。前作までのシステムだとクリアまでにかなりの時間が必要だったのが、システムを変えて簡略化。組み手になったことでお祭り感が薄くなり、味気なくなるのではないかとちょっと心配。

 これらの変更点を確認する限り、スマブラSPではソロプレイで遊べる要素が大幅に削減されているのがわかる。

 

 スマブラSPにおいてソロで遊べる要素が大きく減った代わりに追加されたのが新モードのスピリッツ。

 スマブラX亜空の使者がアドベンチャーモードを豪華にしたものだとするならば、スピリッツは従来のイベント戦を豪華にしたモード。

 発表されている内容がすべてなら、ソロプレイヤーがスマブラSPで遊べる要素は従来のシンプルである勝ち上がり乱闘と組み手、そしてスピリッツのみ。

 

 スマブラSPは1人で遊べる要素をすべてスピリッツにぶつけてきた印象を受けている。ソロプレイヤーがスマブラSPを楽しめるかはスピリッツをどれだけ堪能できるかに掛かっているといっても過言ではないだろう。 

 「灯火の星」の映像を見る限り、膨大なMAPでかなりの数のスピリッツが存在するので、かなり遊び込めるのは間違いない。

 スピリッツは収集要素も兼ね備えているので、廃止されたフィギュアの代わりとしても楽しめるはず。

 遊べるといっても単なる一つのモードでしょ? すぐに終わってしまうんじゃないの??? と思われる方もいるかもしれないが、亜空の使者は30時間は遊べるだけの分量があったので、今回も同じか、それ以上にあると考えていいと思う。

 また亜空の使者のような横スクロールアクションでは無いものの、前の配信でボスと呼ばれたキャラクターがいたり、亜空の使者でボスとして登場したキャラが映像に出てくるなど、スピリッツの中には大乱闘とは違う要素が少しは盛り込まれていると思われる。

 

 まとめると、過去のスマブラシリーズと比較して、スマブラSPではソロプレイヤー向けのコンテンツは減少している。

 ただ、大型コンテンツとしてスピリッツが実装されている為、スピリッツがどれだけ楽しめるかが作品の評価を決める鍵になると思う。

 だから過去のイベント戦が嫌いではない人であればスマブラSPは買いだと思う。逆にイベント戦みたいなまどろっこしいのは好きじゃない人は回避がいいかと。

 スマブラをやったことのない人には純粋にオススメできる作品であることは間違いないと思います。スピリッツは1人でも純粋に大乱闘が楽しめるモードである為、入門編にはぴったり。

 

 いろいろ書きましたけど、桜井さんは岩田さんが呆れるくらいに1人用のコンテンツを盛り込む人であることは確かなので、好みはあれども、ボリュームに関しては心配する必要はないんじゃないかと思ってます。

 そもそもこのキャラ数を集めるだけでも遊びとしては十分な分量がありますし、少しでも欲しいと思った人は買いかと。

 少なくとも私は買います。

 

追記:買ったので感想を書きました。 http://tekitougame222.hatenablog.com/entry/2019/01/10/093434

*1:Nintendo Liveの桜井さんの紹介コーナーで「いろんなあそび」の一覧を確認できたが、該当するモードは見つからなかった。

7月から9月で観た映画の感想を書く

未来のミライ

 細田守監督の新作。細田守監督作品はネットの反応が全然あてにならないので、新作が出たら出来るだけ初日に観に行くことにしている。

 まぁ、周りのスタッフはこれをよく通したなぁ。細田守監督の私的な話をよくぞここまで映画の企画として公開まで通したもんだ。私は昼ドラ*1を昔に見ていた経験があったので前半も割と楽しめたけど、そうでない人は何を見せられてるんだという感覚だっただろう。

 もともと細田守監督は私的な出来事を映画にする人ではあるけれど、ここまでエンタメ性を減らして、直球で私的な部分を出してくるとは思わなかった。思えばオマツリ男爵と秘密の島の頃から個人的な出来事を盛り込む人ではあるんだよなぁ。

 細田守監督しかつくれない/つくらない作品を観れたという意味ではおもしろかったけど、世間的な意味でおもしろいかといえばダメだろう。

 変な方向性は嫌いじゃないので明確には否定しないけど、前作から明らかに脚本がおかしくなってるので専任のスタッフをつけた方がいいと思う。私的な作品をつくるのはいいのだが、それをエンタメに昇華する段階で明らかに失敗している。

 宮崎駿監督になりたいのかもしれないけど、細田守監督にあそこまで突出した映像とまとめ上げるセンスはないよ。宮崎駿監督みたいな映像のセンスで物語を吹き飛ばせる人の真似をしちゃダメ。

 

カメラを止めるな

 世間での評判は超高いけど、あんまり楽しめなかった。面白さはわかるけど、ノリきれないし、笑いにくかったなぁ。

 なんでかなぁと考えたけど、作中の仕掛けが公式サイトなどの煽りから予想がついていた、長回しの一発撮りは「アイスと雨音」ですでに体験していた、失敗を笑うよりも失敗の恐怖への共感が先に来てしまったあたりが理由かなぁと思った。

 情報無しの初見ならもっと楽しめた可能性は高いと思う。他の作品にはない仕掛けで楽しめる作品であることは間違いないし、評価されるのはものすごくわかる。逆にいえば、仕掛けをネタバレされてしまえば半分台無しになる作品で、運悪くそこにはまったのが私なのだとも思うけど。

 面白い作品がマイナーからメジャーに引き上げられる実例が出来たのは夢があるよなぁ。ヒット作品をつくった監督すべてにいえることだけど、次が勝負。今作ではインディーズだから見逃されている部分がたくさんあるのも事実だと思うので、監督が次回作でそれを乗り越えてどんな作品を出してくるか期待したい。

 

ペンギン・ハイウェイ

 過去にフミコの告白がネットでバズった監督の新作。原作は未読。

 なんか話題になっていたので観に行ったけど、森見節が全開で面白いジュブナイル作品でした。子どもを楽しませるような描写が多様で見事。

 子どもたちの描写は類型的ではあるけどいいし、お姉さんの描写も同じくだけど素晴らしい。あふれでるぼくのなつやすみ感がたまらない。

 この作品が特別なのは、どこまでも子どもの視点でつくられているからだろうなぁ。

 子どもを主人公にしてるけど、大人目線で失敗している作品が多い中で、それでもこの作品が成功してるっぽいのはあくまで子ども向けにつくったことが大きいと思う。

 これで石田監督の代表作はフミコの告白からペンギン・ハイウェイになったといっていいのではないだろうか。若い監督か大きく羽ばたいくのをみるのは単純に嬉しい。

 次はもっと監督の作家性が見える作品が見たいとは思った。

 

若おかみは小学生!

 アニメオタク界隈で異様に評判が良かったので鑑賞。原作は未読。TVアニメ版も観ていない。

 これぞ傑作。職人集団MADHOUSEの底力に唸る作品といっていい。MADHOUSE今敏監督、細田守監督など個性のある監督の下で作品を発表してきたが、MADHOUSEの自力を限界まで引き出したときにここまで素晴らしい作品が出来るかと唸った。素晴らしすぎる。

 もちろんその力を根本から引き出した高坂希太郎監督の手腕が見事なのは言うまでもない。高坂監督の次回作が今から楽しみだし、上手くいけば片渕須直監督のようにブレイクしそう。

 ポストジブリと語る人もいるけど、あんまりそうは思わない。そこまでジブリの作風を引き継いでいるとは思えないし、こんな作品をジブリとして出したら、3人の誰かが絶対怒る。ポストジブリはやっぱりスタジオポノックでしょう*2

 物語自体はベタな話ではあるのだが、話の筋をおっこの成長に絞り、序盤に起こることに対してああいうまとめ方をしたのは見事。

 ただ、これは90分の作品だからこうまとめた部分が大きいだろうし、120分だと全然違った作品になってたと思うので、120分も観たかったなぁという思いはある。

 どちらにしても今年いちばんになり得るくらいに素晴らしい作品だし、映画好きにちゃんと見つかれば、そちらでも間違いなく評価される作品だと思う。観といて絶対に損はない作品だと思います。まだやってるらしいんで、間に合う方は是非に是非に。

*1:ここでの昼ドラはフジテレビのドロドロなやつではなく、TBSの育児もののこと。

*2:ポストジブリを語る際の論点はいろいろありますが、ここでは宮崎駿監督の作風を引き継ぐという意味合いで書いています

プレステクラシックが発表されたから雑談_20180922

 プレステクラシックが発表。各社から出てる過去ハードのミニ復刻版の中ではいちばん新しいハードの復刻のはず。

 プレステはBIOSの関係でミニ復刻版は無いんじゃないかと思ってたので、びっくりした。まぁ、すでにゲームアーカイブスとかもやってるんで、その辺は上手いことやったんだろうなぁ。

 いまのところソフトは一部しか発表されてないけど、たぶん買わない。申し訳ないがプレステを手に入れたのがハード末期だったので、思い入れがあんまりない。ソフトの希望を並べても、ほとんど旧スクウェアになりそう。

 だから旧スクウェアのソフト詰め合わせみたいな感じじゃない限りは買わないと思うけど、FFTが入るなら専用機として検討するかも。この時代のSONYの作品は変な秀作ゲームばかりなので、変にサードパーティのゲームを入れるよりもSONYのゲームが多いほうが売れそうな予感もする。

 ただ、コントローラにアナログスティックが付いてないのがすごく残念。PSは型番ごとに微妙に仕様が変わるんで難しいところだろうけど、アナログスティックがあるモデルを採用して欲しかったなぁ。

 PSは型番ごとにハードのデザインが微妙に違うから、どれを採用するのかは難しいよなぁ。レトロハードの視点からいえば最初期のモデルを採用するのは正解なんだろうけど、操作性とかを考えると最後期のモデルを採用して欲しかった。

 

 プレステクラシック関連でゲームアーカイブや、バーチャルコンソールの形で出してくれーという声も聞こえるけど、採算がとれないから無理なんだろう。

 一回買ったらハードが変わっても無料で遊べるようにして欲しいってのは希望としてはわかるけど、移植に金が掛かる以上は商売的には難しいのは当たり前。

 そこの落とし所を提示したのがWiiUで採用したWiiで購入したソフトは廉価で買えるシステムだったんだろうが、それでも反発が出て、にっちもさっちもいかなくなったということなんだと思う。

 んで、その更なる落とし所がミニ復刻版だったり、Nintendo Switch Onlineの特典の形式をとったソフトの提供*1だったりするんだろうなぁ。

 本当はそのハードのソフトが全部遊べる復刻版みたいなのが理想やけど、いろんな意味で難しいんだろうなぁ。好きなソフトをDLする形式にしてもサーバの維持が難題になるだろうし、結局、いまの形式で落ち着くしかないんかな。

 

 TGSのプレステクラシックのイベントにて、PS Vitaが2019年に生産終了で、現時点で後継機はないとの話が出ました*2

 前から何度か書いてるので、特に驚きは無し。プレステクラシックのイベントで発表するとは思わなかったけど、日経に下手に記事を書かれないでよかったね。

 気になるのはゲームアーカイブスの扱いかなぁ。このまま死蔵されるのか、それとも何らかの救済措置が出てくるのか。SONYからすればPS Nowで遊んでくれとの意向だろうけど、もうちょっと手軽に遊べる方式が出て欲しい。

 PSPとPS VitaのソフトはPS Nowで遠からず遊べるようになりそうだよなぁ。コスパはともかく、ソフトがまったく遊べなくなることはなさそう。PS Vitaの背面タッチパッドを使ったレアソフト以外はPS4とかでも普通に遊べる操作形式だろうから、なんとかなるだろう。

 3DSも再来年くらいに生産終了になりそうだなぁ。来年にも新作ソフトが出るので、来年はないだろうけど。こちらはソフトの受け皿がないので、どうなるかが非常に心配。普通に遊べなくなりそう。

 

 PS nowでソフトのDLが可能になるらしい*3クラウドで遊ぶとなると現状回線速度が気になるので、そこを心配しなくてよくなるのは朗報かも。

 PS Nowはもともとクラウドゲームサービスの認識だったけど、将来的には定額ゲーム遊び放題サービスになっていくんだろうなー。現在では月額料金が高すぎるけど、安定して新作のAAAソフトが対応するなら利用する人は増えるだろう。問題はそんな状況を作り出せるか否かだろうけど。

 Microsoftもそんなサービスをやってるとかいう記事を見た記憶があるので、SONYMicrosoftはそっちに向かうんだろうけど、サードパーティがどれだけ乗ってくるかが鍵だろうなぁ。クラウドゲームでサービスをリリースするならAAA作品を多く抱えているサードパーティなら自社でやった方が旨みも大きいだろうし、据置機市場がどれだけ勢いを維持できるか次第なところもありそう。

 

 PUBGのPS4版が韓国のレーティング審査を通過との記事が出てました*4。これが本当であれば、来年くらいにはPS4でPUBGが出る可能性が高そう。荒野行動は来ることが確定したし、来るなら早く来て欲しい。

 ただ、実はPUBGを最近ほとんど遊んでいないので、出ても遊ぶかは微妙かも。何度か遊んでみて思ったのだが、最初の武器収集とか、敵から逃げる部分はおもしろいんだけど、最後の撃ち合いの部分で呆気なく終わることが多くて、プレイ後のやりごたえがない。

 もうちょっと上手くて撃ち合いが出来る人なら違うんだろうけど、下手な人だとこの辺がハードルになるのかなぁ。据置機ではプレイ感覚が変わるだろうから、やってみないとわかんないところはあるけれども。出てもそんなにやんないかもしんないなぁ。

 

 プレステクラシックが発表されたので、今回は珍しくPS関連でいろいろ書いてみましたー。

*1:ソフトの単体販売では反発が出るので、サービスに組み込むことで間接的に資金を回収してるんだろう。

*2:https://mantan-web.jp/article/20180920dog00m200009000c.html 当初の記事は明言してたのだが、マイルドな表現に変更された模様。

*3:https://jp.automaton.am/articles/newsjp/20180921-76689/

*4:https://jp.automaton.am/articles/newsjp/20180919-76577/

Nintendo Directが配信されたので感想を書いてみる

 本日朝、Nintendo Directが配信されました。案内人が小泉さんから高橋さんにバトンタッチ。高橋さんはソフト開発の責任者だったはずなので、それが理由かなぁ。ナレーションもBOSEさんから別の方へ。

 

 新作の発表はルイージマンション3とどうぶつの森

 前者は予想に入れてはいなかったけど、前作が売れてるんで驚きは無し。何気に前作は国内でミリオンを突破してるし、全世界でも500万本を突破してるらしいんで、任天堂の隠れた有力IPではある。

 どうぶつの森は予想通りで、いつ出てくるかだけだった。ソフト需要とかを考えても2019年なんだろうなぁ。

 

 3DSはこれまで通りにリメイクを多発する傾向。新しい要素も含まれてるけど、ハード末期なだけに効果も微妙だろうなぁ。

 サードパーティでそれなりに売れる作品という意味ではペルソナQ2が最後くらいになりそう。3DSは2019年の実質的な店仕舞いは確定だろうなぁ。

 

 バンダイナムコから出るビリオンロードがどう見ても桃なんとかです、本当にありがとうござい(ry

 桃なんとかは前に3DSで出たけど、権利関係が超超超複雑なことになってて笑ったからなぁ。穏便に新作を出そうとするとこうするしかないんだろう。仕方ないね。

 とりあえずIPが潰れずに新作が出るのはいいことだと思います(厳密には別だけど

 

 スーパーマリオブラザーズUがデラックスになって、Nintendo Switchで発売。

 おすそ分けプレイを推奨されてるけど、WiiU時代の明らかにNintendo Switch向けの作品をみると微妙な気持ちになりますね。

 その時期にNintendo Switchみたいなのを出せてればと思うけど、天狗になって、迷走してたんだろうなぁ(遠い目

 

 アサクリ最新作がクラウドゲームとしてNintendo Switchに登場。

 バイオハザードのときは短期間で安価だったけど、アサクリは2年間でフルプライス。強気に出たなぁ。どこまで利用者が集まるかしら。

 クラウドゲームで遊ぶと通信によって安定しない可能性もあるし、絶対にNintendo Switchでやりたい人やあまり家で出来ない人以外はPS4かパソコンでいいんじゃないかなぁ。

 

 Nintendo Switch onlineが正式発表。内容は以前から告知されていた通りなので何もないのだけど、発表が直前すぎるのが懸念点。

 普段から任天堂twitterアカウントをチェックしている人ならまだしも、そうでない人には突然の発表だっただろうし、開始はもうちょっとずらすべきだったんじゃないかなぁ。

 震災があって1週間配信が遅れたのはわかるけど、それならNintendo Switch Onlineの部分だけ先出ししておくべきだったかも。最初からならともかく、途中から有料になるのは顰蹙が予想できるんで、もっと早めに目立つ形で告知すべきだったよなぁ。

 具体的なサービスの感想は前に書いた気がするんで省略。ファミコン遊び放題は悪くないけど、おっさんホイホイ以上でも以下でもないよなぁ。

 

 FF関連作品がNintendo Switchでたくさん発売。FFXVは知っていたけれど、ここまでたくさんの作品が一気に発売されるようになるとは思わなかった。

 いちばんのサプライズはPSで発売されたFFVIIFFIXFFXNintendo Switchに来たことでしょう。まさかこんな展開があるとは思わなかった。またFFXIIはHD版が移植され、FFXVはポケットエディションが発売されたことで、MMORPG以外のFFはFFVIIIFFXIII以外のすべての作品が任天堂ハードで遊べるようになりました。めでたい。

 ちなみにクリスタルクロニクルの映像はPSの発表会で出たやつと同じものだったのだが、もともと同じものを流す予定だったのだろうか。さすがにそれはないから、Nintendo Directが延期になってPSの発表会に差し込まれたとかかなぁ。

 しっかし、何作かはいつか出る可能性があるとは思ってたけど、ここまでまとめて出るとは思わなかったなぁ。FFもナンバリング新作とかは厳しいにしても、なんかしらの関連作が出る際はPS4Nintendo Switchのマルチで発売されるのを期待してもよさそう。

 

 ラストはスマブラSP。本体は持ってるからいいとして、プロコンを買おうかと迷い中。スマブラをやるだけなら、接続タップとGCコンを買った方が断然安いんだよなぁ。プロコン、高いよ………

 今回の新規参戦はしずえさん。予想はしていなかったけど、映像の流れで予想がついた。うーん、スマブラで初めてこの参戦はないわと思ったかなぁ。むらびととか、Wiifitトレーナーは大乱闘向きではないとはいえ戦ってるのを想像できなくもなかったけど、しずえさんの印象は戦いとは真逆だからなぁ。なんでこの人選をしたし。

 スマブラはもうちょっと扱われるんじゃないかと思ってたけど、全然だった。前の配信での謎のモードの説明もなかったし。発売まであと2ヶ月であることを考えると、来月か再来月にまたスマブラSPの配信があるだろうなぁ。

 

 Nintendo Directとは別にNintendo Liveという任天堂e-sports関連ソフトを集めた大会が開催されることが発表。場所は東京と京都。

 これまでは他のイベントに関連して大会を開いたり、スプラトゥーン甲子園で全国を回ることはあっても、本格的な大会は近年では初のはず。参加は無料なんで、その分、ほかのソフトの販促をしたいってことなんだろうけど、採算がとれるんやろか。

 対象ソフトはスマブラSP、ARMS、マリオテニスオープンスプラトゥーン2の4作品なのね。前から思ってたけど、マリオカートは人気なのにe-sportsに入らない。アイテムで順位が左右する都合上、e-sportsに向かないとか、そんなとこなのかなぁ。マリオカートの新作が将来的に発売されるなら、がっつりe-sportsを意識してきそう。

 こういうのには基本的に興味はないのだけど、スマブラSPを発売前に触れるということで、そこの部分で参加を迷い中。

 

 今回の配信を見ながら思ったのだが、WiiUの時代までE3の配信は特別で未発表の新作とかをどんどん出していく配信が多かったのだけど、Nintendo Switchになってそのスタンスはやめたのかも。

 去年と今年のE3の配信が短くてショボかったってのもあるけど、新作の発表をE3にこだわっていないように見える。だってE3の配信を盛り上げたいのなら、ルイージマンション3も、どうぶつの森もE3で発表すべきで、わざわざ9月に持ってくる理由はないでしょう。

 いまの任天堂にとってE3は重要だし特別だけど、情報出しの場としては普段のNintendo Directと同じ扱いで、E3で情報をどーんと出して盛り上げるよりも一年かけて小出しにすることで熱を維持することの方が大事みたいなスタンスなのかな。

 前の感覚でE3の配信に殊更に期待するのはよくないのかもなぁとは思った。E3でまとめて観るのも楽しいけど、情報が小出しにされるのも毎回楽しめるから、そっちを楽しむべきだな。

 

 次のNintendo Directはおそらく年末年始のどちらかだけど、その前にスマブラSP Directがありそう。楽しみ楽しみ。

「JUDGE EYES 死神の遺言」の体験版をプレイしたから感想を書くよ

 体験版は普段遊ばないんですが、この作品に関しては気になる点が多かったので遊んでみました。遊べたのは30分もないくらいだったのですが、感想を書いてみます。

 

 体験版を遊ぶ前に気になっていたのは、龍が如くとどれだけ違うのか。

 街は同じ、システムも同じ。ただ、キャラクターと物語が違うだけ。それでどこまで龍が如くと差別化が出来るのか。

 結論からいうと、思っていたより別物でした。もちろんバトルや街の探索などアドベンチャー部分に関しては龍が如くとほぼ同じ。新しいシステムも含まれているが、龍が如くの延長線上でしかない。

 

 ただ、ヤクザから探偵に設定が変わり、主人公が桐生一馬から木村拓哉さん扮する八神隆之に変わったことで、作品の雰囲気ががらりと変わった。街の危険な匂いが少なくなり、ヤクザの殺し合いの緊張感から探偵の緊迫感に変わることで、街の見え方が変化している。

 設定とかもそうだけど、やっぱり主人公が木村拓哉さんであることが大きい。あれだけお洒落な役をこなしてきた木村拓哉さん、いやキムタクが神室町に立ったからといってヤクザには見えない。

 今回は元弁護士だけど、HEROでやった検事役のイメージが残ってるのも功を奏している。

 キャラクターと設定を変えるだけでここまで変わるとは思わなかった。もちろん遊んだ部分は体験版だけで、なおかつピエール瀧さん演じるヤクザがまだ出てきてないので、彼が登場すれば一気に龍が如くに近くなる可能性はある。

 ただ、現時点では物語に龍が如くの匂いはほとんど残っていない。

 

 あと、この作品が龍が如くとの差別化を実現している要因のひとつはUIの使い方だと思う。龍が如くとは違い、ポップなデザインを全体に採用することで全体の雰囲気を変えている。この辺はペルソナチーム譲りなのかなぁ。わかんないけど、上手いと思う。

 

 この作品は龍が如くの資産を活かした上で、どれだけ別の作品をつくれるかという挑戦の上に生まれた作品だと思うのだけど、体験版を遊ぶ限りにおいては、その挑戦は成功している。

 元弁護士の探偵という設定と、木村拓哉さんのポテンシャルでまったく別の雰囲気を纏った作品になっている。

 

 この作品をみて手抜きという人もいるかもしれないけど、変に完全新作をつくってリスクを抱え込むよりも、いろんなものを流用して新作をつくるのは正しいやり方だと思う。

 ただでさえ龍が如くスタジオには毎年新作を出して、無理をして楽しませてもらっているので、この程度で文句はいえない。

 最終的にどうなるかはわからないけれど、体験版を遊んだ感覚ではこの作品は龍が如くと同じだけの面白さと安定感を持った作品であると思います。

 おそらく龍が如くシリーズよりも売れるだろうし、木村拓哉さんファンも買うだろうけれど、期待して遊んでいいと思います。

 

 

 余談だけど、龍が如く6からドラゴンエンジンが採用されて作品を全面的に作り直した影響で、龍が如く6では以前の作品よりもいろんなところがダメになってました。

 どうやら龍が如く極2(未プレイ)でも改善されず劣化した状態だったんですが、今作ではかなり改善されてる様子。

 今作ではチャンピオン街にも入れるし、バトルもモードを選べる。そのうち改善されるだろうと心配してはいなかったが、早いとこ改善されて一安心です。ありがとうございます‼︎