Nintendo Laboの感想と、VRの未来を考える

 昨日の夜にいきなり新しい遊びを発表するとの任天堂のつぶやきが流れてきて、1-2-Switchとか、Wii Sportsとかの流れの新作を出してくるんかなぁと思ったら、出てきたものは流れはあっていたものの方向性が斜め上でした。

 

 Nintendo Laboの動画を最初に見たときは、なるほど上手いこと考えたなぁと思った。既存のハードでこういう遊びを展開しようと考えても、どうしてもコントローラの機能に縛られてコントローラで出来ること以外は出来なくなる。だからといって周辺機器をつけると高価になる上に、販売や入手のハードルがぐんと上がる。

 そこでNintendo Laboでは周辺機器を段ボールで代用して、Joy-Conを合体させることで既存のコントローラではできない遊びを成立させた。Joy-Conの性能が高いからこそ出来る荒技だが、周辺機器導入のデメリットを解消しているのが素晴らしい。

 これまでの周辺機器では、任天堂が生産を終了したらもう手に入れることは無理になったが、段ボールなら他の企業でも楽に出せるし(著作権的な問題はあるけど)、最悪手近な段ボールに図面を写せば自作することも可能。

 Nintendo Laboが出てきたことで、Nintendo Switchは段ボールを利用する事で何処までも拡張出来ることが明らかになった。これはハードの可能性が格段に上がることを意味する。Nintendo Laboが成功するのかはわからないが、任天堂が大きな可能性を手にしたことだけは間違いないだろう。

 

 Nintendo LaboはVARIETY KITとROBOT KITが出るらしいけど、後者はWiiUで開発されてたけど中止になったProject Giant Robotを移植したものだろうなぁ。前にE3で紹介されてたものとはゲーム性に大幅な変化があるけど、デザインとかは名残がある。

 ROBOT KITの方はプレイヤーの見た目がそのままVRのそれなのが面白い。HMDみたいなのを付けてるし、出力装置はテレビだけども。 

 コントローラに関するNintendo Laboの回答は、まんまVRに関するコントローラの回答に近いような気がするなぁ。VRの場合はコントローラが見えないから、出来るだけシンプルで直感的なものが理想で、Nintendo Labはその正解に限りなく近い気がする。

 前から思ってはいたことだけど、VRの最良のコントローラはNintendo SwitchJoy-Conであるというのは、もう言っちゃっていいんじゃないかなぁ。Nintendo Laboみたいなのを出されて、直感的に遊べて、拡張性もあることが証明されてしまうと、もう太刀打ちできないでしょう。

 おそらくSONYは次のハード更新のタイミングで、Joy-Conを意識したコントローラを出してくるんじゃないかなぁ。VRはコントローラを視認できないから、直感的な方向に行かないと初心者お断りになってしまう。だから、既存のコントローラとは違う方向が求められるのは間違いないはず。

 

 それまでも出力装置を革新していこうとする大多数と、新しい入力装置を発明し続ける任天堂の様式は見えていたけれど、Nintendo Laboが出てきたことでますますその方向性が大きくなって来そうだなぁ。

 任天堂は「新しいあそび」をつくれるみたいなことも宣伝してるけど、プログラミングみたいなことも出来るんだろうか。それだと発展性が出てきて、可能性がさらに拡がっていくわけだけど。

 とりあえず任天堂は変わってないなぁというのがわかって嬉しい限り。反響を見る限りでは、Nintendo Laboはある程度は売れそうなので、次に続くといいなぁ。