体験版は普段遊ばないんですが、この作品に関しては気になる点が多かったので遊んでみました。遊べたのは30分もないくらいだったのですが、感想を書いてみます。
体験版を遊ぶ前に気になっていたのは、龍が如くとどれだけ違うのか。
街は同じ、システムも同じ。ただ、キャラクターと物語が違うだけ。それでどこまで龍が如くと差別化が出来るのか。
結論からいうと、思っていたより別物でした。もちろんバトルや街の探索などアドベンチャー部分に関しては龍が如くとほぼ同じ。新しいシステムも含まれているが、龍が如くの延長線上でしかない。
ただ、ヤクザから探偵に設定が変わり、主人公が桐生一馬から木村拓哉さん扮する八神隆之に変わったことで、作品の雰囲気ががらりと変わった。街の危険な匂いが少なくなり、ヤクザの殺し合いの緊張感から探偵の緊迫感に変わることで、街の見え方が変化している。
設定とかもそうだけど、やっぱり主人公が木村拓哉さんであることが大きい。あれだけお洒落な役をこなしてきた木村拓哉さん、いやキムタクが神室町に立ったからといってヤクザには見えない。
今回は元弁護士だけど、HEROでやった検事役のイメージが残ってるのも功を奏している。
キャラクターと設定を変えるだけでここまで変わるとは思わなかった。もちろん遊んだ部分は体験版だけで、なおかつピエール瀧さん演じるヤクザがまだ出てきてないので、彼が登場すれば一気に龍が如くに近くなる可能性はある。
ただ、現時点では物語に龍が如くの匂いはほとんど残っていない。
あと、この作品が龍が如くとの差別化を実現している要因のひとつはUIの使い方だと思う。龍が如くとは違い、ポップなデザインを全体に採用することで全体の雰囲気を変えている。この辺はペルソナチーム譲りなのかなぁ。わかんないけど、上手いと思う。
この作品は龍が如くの資産を活かした上で、どれだけ別の作品をつくれるかという挑戦の上に生まれた作品だと思うのだけど、体験版を遊ぶ限りにおいては、その挑戦は成功している。
元弁護士の探偵という設定と、木村拓哉さんのポテンシャルでまったく別の雰囲気を纏った作品になっている。
この作品をみて手抜きという人もいるかもしれないけど、変に完全新作をつくってリスクを抱え込むよりも、いろんなものを流用して新作をつくるのは正しいやり方だと思う。
ただでさえ龍が如くスタジオには毎年新作を出して、無理をして楽しませてもらっているので、この程度で文句はいえない。
最終的にどうなるかはわからないけれど、体験版を遊んだ感覚ではこの作品は龍が如くと同じだけの面白さと安定感を持った作品であると思います。
おそらく龍が如くシリーズよりも売れるだろうし、木村拓哉さんファンも買うだろうけれど、期待して遊んでいいと思います。
余談だけど、龍が如く6からドラゴンエンジンが採用されて作品を全面的に作り直した影響で、龍が如く6では以前の作品よりもいろんなところがダメになってました。
どうやら龍が如く極2(未プレイ)でも改善されず劣化した状態だったんですが、今作ではかなり改善されてる様子。
今作ではチャンピオン街にも入れるし、バトルもモードを選べる。そのうち改善されるだろうと心配してはいなかったが、早いとこ改善されて一安心です。ありがとうございます‼︎