ポケモンムーンをクリアしました。ゲーム本編の感想は別に書いたのですが*1、初期作品と比較して思ったことを書いてみます。
ちなみに私のポケモン歴は赤緑、金銀を発売後に割とやりこみ、金銀リメイクを数年前に遊んだくらい。なので完全新作を遊ぶのは20年ぶりくらいです。
1.序盤からポケモンがたくさん出てくる
ポケモンムーンを始めていちばん最初に驚いたのが、序盤からたくさんの種類のポケモンが出てくること。
赤緑時代は最初に出てくるポケモンはポッポとコラッタ、そこからトキワの森に入って虫ポケモンが数匹だけ。数を揃えるのがやっとで、種類なんて望むべくもなかった。それは金銀になっても大差はなく。
それがポケモンムーンだと出てくる出てくる。いちばん最初の草むらで3,4種類は出てくるし、6匹のフルメンバーも1時間もあれば揃えることが出来る。
しかもノーマルだけじゃなくて、いろんなタイプのポケモンが出てくるし、技もたいあたりだけじゃなく、いろんな技が揃っている。
変わったところはいろいろあるけど、いちばん驚いたのは実はこれかもしれない。ここまでたくさんのポケモンが序盤から出てくるのは予想外だった。
2.ポケモンのタイプが増えた
20年も経つとポケモンの種類だけでなく、タイプも増えている。
赤緑のタイプ数は15、金銀のタイプ数は17、サンムーンのタイプ数は18。数だけをみればそんなに増えてないように思えるのだが、実際に遊んでみると大違い。
そもそもドラゴン、ゴーストは金銀まではほぼ専属タイプのような扱いだったし、鋼と悪は追加されたばかりなので数が少なかった。フェアリーはXYからなので論外。
サンムーンではそのいずれもが他のタイプと遜色ない程に数が増えている。実数で増えたタイプは1つだけなのだが、体感的には5つ増えたように感じる。これだけ増えると大違い。
タイプだけならまだしも、今では特性まで追加されてるから、より複雑さは増す。優れた特性であれば、戦略をちゃんと整えないと、倒すものも倒せなくなる。
そうなるとポケモンのパーティを組むのも大変で、すべてのタイプに対応しようとするとちゃんと頭を使ってパーティを組まないと攻略できない。
適当にやってれば何とかなるだろと思ってやってるとしっぺ返しを喰らうし、実際に何度か喰らった。
いろいろ調整して集めるのは楽しいのは楽しいのだけど、図鑑を眺めながら、6匹目のポケモンを決めるのは至難の業。
ずーっと頭を捻りながら最終メンバーを決めるのはすごく大変だった。
3.トレーナー戦が一筋縄ではいかない
前のとも関係があるが、トレーナー戦が複雑になった。
多くの雑魚戦や、似たポケモンを出してくるスカル団戦はそうでもないのだが、一部のトレーナー戦やキャプテン、島キング、島クイーンは一苦労。
そもそも金銀の時代だと、水、電気、エスパーの強いポケモンを揃えれば大体どうにかなった。いまは対策されて、それだけではどーにもならない。
それどころか水タイプのキャプテンだから電気タイプのポケモンを連れていけば瞬殺だろうと甘いことを考えていると、水地面タイプのポケモンを出されて返り討ちにあうなんてこともしばしば。
ヌシポケモンも強化されてて、2倍弱点じゃダメだから4倍を連れて行ったり、アイテムで強化して倒したりとかしないと倒せない。
全体的に一癖あるキャラが多くて、プレイ中に苦労したところはだいたいトレーナー戦だったりする。
特に弱点狙いで悠々と相手に有利なポケモンを出したら、狙いすましたようにこちらの弱点の技を出されて負けるなんてのを何度やったことか‼︎ 何度やったことか‼︎*2
ちゃんと対策を立てたのにこれが連続して全滅したときは、軽いトラウマになりそうだった………
4.攻略がシンプルになった
ストーリーがほぼほぼ一本道で、RPGによくある探索や謎解きがほぼなくなった。
ダンジョンもクリアにそれなりの時間が掛かるものではなく、階層も終盤を除いてだいたいひとつ。他のRPGではあり得ないほどにシンプルになっている。
これだけシンプルだと不満が出てきそうだけど、満足度は高い。
何故かといえば、それを補ってあまりあるくらいにポケモンバトルの自由度が高く複雑だから。
前述のようにポケモンのタイプが増え、いろんなものに対応が必要になり、バトルに向けていろいろ調整が必要になった。
バトルが複雑なのに凝ったダンジョンや謎解きが続くと、無駄なバトルが増えてしまいストレスが大きくなる。
終盤まで行ったのに対処しようのないポケモンが出てきて全滅とか最悪だし、いまの環境だと普通にあり得る。
良し悪しのある話ではあるのだが、前述のようにポケモン自体が複雑になってるので、この進化は順当。やっぱりポケモンは捕獲とバトルを楽しみたい。
5.シンプルながらも練られた物語と、楽しいキャラクターたち
ストーリーは一本道と書いたけれど、単調かといえばそうではなく。いかにもポケモンらしい魅力的な物語が用意されている。
前半はポケモンと共に主人公が成長していくポケモンの王道ストーリーを展開しつつ、後半は人とポケモンの関係性を問う現実にも繋がるストーリーで唸らせる。
物語をさらに楽しませるのは魅力的なキャラクターたち。ハウに博士にリーリエはもちろん、各地のリーダーにキャプテン。謎の人物に敵キャラ。練られた楽しいキャラクターがたくさん。
金銀の頃はいまよりも多少複雑な物語はあったかもしれないけれど、これだけたくさん魅力的なキャラクターを描くのは難しかった。
あとやっぱり人間とポケモンの関係性を現実と繋げた書き方をしてるのが上手い。あれを書くことでよくあるポケモン批判への回答にもなっているし、子どもにも遊ばせやすい、遊ばせたい物語になってるように感じる。
伝え聞くところによると、ポケモンは割とそういう話を書いてるみたいなので、伝統ではあるんだろう。
ポケモンムーンで20年ぶりに完全新作を遊んでいるのだけど、ポケモンは時流に流されず、ポケモンとして真っ当に進化してると感じた。
いま流行ってるからとかではなく、ポケモンとして何が必要か、正しいかを見極めた上でこうなってることをひしひしと感じるところが多くて面白かった。
ポケモンムーンを買ったきっかけは、あくまで評判がよかったからだけなのだけど、十分におもしろかった。
機会があればソードシールドもやろうかなぁ。まぁ、まだ遊び尽くしてはいないので、もう少しだけポケモンムーンと、最近買ったウルトラサンを遊ぶことにします。